YU-AMS






山形大学は、「高感度加速器質量分析装置(AMS)」を導入し、その運用を開始いたしました。世界的に見ても最新鋭の測定システムであり、東北・北海道地区の大学としては初めての導入となります。本学では、AMSを学内だけでなく学外の利用者にも広く開放していくことにしています。これからAMSが、考古学、文化人類学、医学、農学、工学、環境科学などの幅広い研究分野で大きな貢献をしていくことを期待しています。
AMSが設置されている山形県上山市の山形大学総合研究所は、雄大な蔵王山を望む風光明美な場所にあります。AMSを利用する方々は、山形の美しい自然や豊富な温泉も満喫することができます。
AMSの運用を行うための組織として、「山形大学高感度加速器質量分析センター」を設置いたしました。理学部が中心となって運営いたしますが、全学的な機能を持ったセンターであり、大学本部が必要な支援をしていくことにしています。この新しいセンターに対し、学内外の関係者の皆様の特段のご支援とご協力を宜しくお願い申しあげます。


加速器質量分析法(Accelerator Mass Spectrometry、AMS)とは、加速器と質量分析装置を組み合わせた分析装置です。
極微量の測定対象サンプルをイオン源でイオン化された後、50万エレクトロンボトル程度のエネルギーまで電場によって加速します。加速されたイオンは、加速管中央部のストリッパーカナル中のアルゴンガスとの衝突により荷電変化された後に再び加速され、電磁石と静電アナライザーで弁別され、半導体検出器でそのエネルギーと個数を計数します。
この方法によって、10-15~10-11といった極めて低い存在比を持つ同位体元素を高感度かつ短時間で分析することができます。
例えば、測定サンプルに含まれる炭素の同位体元素、12C(存在比99%)、13C(存在比1%)、14C(存在比1兆分の1以下)に対して、従来の放射線計測法の約1,000分の1以下のサンプル量で、短時間に14C⁄12C比を測定することができます。
加速器質量分析(AMS)では測定イオンにエネルギーを与える事ができ、通常の質量分析では測定できない核種、例えば放射性炭素(14C)の測定を可能にします。従来の14C-AMSでは300万ボルトより大きな加速電圧を使用していましたが、技術開発によって低い加速電圧でも高精度な14C-AMSが可能になりました。また低電圧化に伴い装置も小型化しました。YU-AMSでは加速電圧50万ボルトのコンパクトAMSが総合研究所1階に設置されています。最大で40個のグラファイト試料をサンプルホルダーに装着し測定する事ができます。

加速器質量分析(AMS)は、微小試料から極微量元素を高精度かつ短時間に測定することができる高感度質量分析装置です。
特に半減期が5730年の14Cに対するAMS測定は、動植物に由来する年代を決定する年代測定法として幅広く利用され、人類の文化と歴史、そして宇宙科学や環境化学分野の重要な測定ツールの一翼を担っています。
また、医学・薬学の分野に目を向けると、微量のトレーサー元素14Cで標識した候補薬物を生体内に投与し、体内の薬物動態を高精度に分析する、いわゆる「マイクロドーズ臨床試験」が医薬品開発の有効手段として世界的に注目を集めています。
この様に14Cをプローブとした極微量分析法が、過去から未来へ伝わる新しい研究手法の架け橋として、新たな展開を迎えようとしています。

放射性炭素の加速器質量分析(14C-AMS)では、測定試料をグラファイトに調整する必要があり、その化学処理を総合研究所4階で行っています。ここで活躍する装置が元素分析計、質量分析計そしてガラス真空ラインです。
3つの装置は配管で1つに接続され、全体で1つのグラファイト作成システムとなります。元素分析計で試料をガス化し、発生したガスの中から二酸化炭素を抽出します。この二酸化炭素をガラス真空ラインに移動させ、ここでグラファイトを作ります。元素分析計で発生したした試料ガスの一部を質量分析計に送り、ガスの中に含まれる窒素、炭素、硫黄の安定同位体測定を行います。本システムはプログラムにより制御され、連続で20個の試料作成を無人で行う事を可能にしています。作製された約1mgのグラファイトをアルミ製測定器具に詰め、試料作製が終了します。



| 試料の区分 | 本学職員等 | 他の機関に所属する者又は個人 |
|---|---|---|
| プレス済試料 | 5,000円 | 10,000円 |
| グラファイト化済試料 | 7,500円 | 15,000円 |
| 前処理済試料 | 12,500円 | 25,000円 |
| 無処理試料 | 25,000円 | 50,000円 |

※前処理から報告書まで、10〜60日間必要とします。
お急ぎの場合は、センタースタッフまでご相談下さい。


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≪2012年5月15日データ更新≫


| 門叶 冬樹 | tokanai[@]sci.kj.yamagata-u.ac.jp | センター長 |
|---|---|---|
| 加藤 和浩 | kato.kazuhiro[@]sci.kj.yamagata-u.ac.jp | 主任 |
| 庵下 稔 | anshita[@]sci.kj.yamagata-u.ac.jp | 技術職員 |
| 宇野 久 | hsshuno[@]jm.kj.yamagata-u.ac.jp | 事務担当 |
| 設楽 理恵 | yakaams_hh[@]jm.kj.yamagata-u.ac.jp | 事務担当 |
|---|---|---|
| 和泉 彰紘 | izumi[@]ksprite.kj.yamagata-u.ac.jp | 大学院生 |
| 眞山 圭太 | mayama[@]ksprite.kj.yamagata-u.ac.jp | 大学院生 |
| 武山 美麗 | takeyama[@]ksprite.kj.yamagata-u.ac.jp | 大学院生 |
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〒999-3101 山形県上山市金瓶字湯尻19-5
E-mail:hsshuno[@]jm.kj.yamagata-u.ac.jp

